<対策事例1>
◆相続対策ケース◆
相談者:Aさん男性 (60歳)
推定相続人:妻(56歳)・長男(25歳)・次男(22歳)
会社経営しているAさん。経営している会社の筆頭株主でもあり、自社株や不動産も含めかなりの財産がある。
見込まれる相続税の額を計算した結果、7000万円近い相続税を遺族(法定相続人)が負担しなければならない試算となりました。
Aさんの希望としては、
①なるべく相続税の総額を小さくしたい
②今、亡くなったとしても妻や子供たちに先々、年金の足しとして老後に今ある自分の財産を活用してもらいたい。
○FPアドバイス・提案
相続税の負担を軽減するために
生前贈与を提案します。
贈与税の非課税枠は年間110万円。それを超えた場合10%~50%の税率で贈与税が適用されます。もし、120万円贈与した場合、110万円との差額が贈与税の対象となり、贈与税額は1万円となります。
ここで、毎年120万円程度を贈与し、1万円程度の贈与税を負担する場合と、毎年、120万円の相続財産が減少することによる相続税の負担について比較分析します。
その結果、前者の方(贈与するケース)の税負担が軽くなることがわかりました。
よって、2番目のご希望も合わせて叶えるべく、生前贈与+個人年金への加入をご提案します。
Aさんから奥様、お子様それぞれに年間120万円生前贈与を行います。そして、奥様、お子様それぞれが個人年金に加入し、老後に備えます。
早い段階でAさんの相続が発生しても、遺族それぞれが加入している個人年金保険料の前払い分として保険会社に前納・一括払いすることで、特にお子様において早い段階で大きな財産を手にし、無駄遣いをしてしまうのではないか?というAさんのご心配も解決することにもなります。
贈与する金額に関しては、非課税枠110万円以内に抑えることも検討に値しますが、この場合、定期贈与にみなされる可能性があり、そうなると、定期的に贈与する総額が、「有期定期金に関する権利」として課税対象になることも考えられます。各年でみれば非課税枠内であっても課税されるケースです。
詳細は税務署等に確認しながら、最適な贈与額を選んで行くことになります。
その他、Aさんが経営する会社の退職金規定もチェックする必要があります。退職金は500万円×法定相続人の数が非課税となります。また、支給する会社から見れば支給された退職金分(適正額の範囲)、自社株評価を下げることにもつながります。